2・5・1

「自己」という殻

本居の虚無がまさに「空気」となりつつあったとき、その固定された枠組みの中で文字どおり分離を図ったのが、いわゆる分離派*1である。 分離の過程とは、つまり体制のナショナリズムとおのれとのズレを、なにはともあれまず観念として、次に創作として表出し…